日持ちのコツは花の水揚げ方法【水切り、湯揚げ】など
2016/10/13
根がない切り花は茎の中に空気やバクテリアが侵入し水を吸い上げにくくなっている場合があります。
それをまた水を吸い上げれるようにしてあげる為にするのが水揚げです
ですのでしっかり水揚げをしてあげる事が日持ちを長くするコツです。
単に水揚げと言っても花の種類によって適した方法が数種類あります。
あなたの家でも簡単にできる水切りなどや、プロがやってる方法をご紹介。
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目次
水揚げをする前にしておくことで日持ちアップ
余分な枝葉を間引きます。
それから咲きそうにない硬い、小さいつぼみも取り除きます。
そうすることによって余分な葉からの水分蒸散を防ぎ、咲かないつぼみにエネルギーを使うことがなくなりますので花が長持ちします。
それから生けたときに水に浸る部分の葉は腐りやすいので全部取り除きましょう。
花を切る時のハサミは、清潔でよく切れるものを使いましょう。
水を入れる器(バケツや花瓶)も清潔なものを用意。
バクテリアの付着や水を吸う導管がつぶれることを防ぐためです。
バクテリアの繁殖が日持ちしない原因の一つです。
お手軽でオールマイティな方法【水切り】
何種類かある水揚げの中で多くの花に使える基本とされる方法がこの水切り。
バケツと水とハサミがあればできます。
なるべく深いバケツに水をいっぱいに為ます。
そして水の中のなるべく深い位置で根元から2~3cmのところ
を斜めに切ります。
茎が短ければ1cmでもいいです。
そのまま水が上がるまでバケツに立てて置いて下さい。
深い位置で切ることでより水圧が強くなるので水上がりが早くなります。
そして斜めに切ることにより吸水面が広くなり沢山の水を吸い上げれます。
既にしっかり水が上がっている花を水切りする場合は、空気の侵入とバクテリアの除去が目的なので浅くても大丈夫です。
ポキっと折れる花には【水折り】
水折はハサミではなく手でポキっと折ります。
折るだけでも水が上がりますが、水切りと同じ原理で、水の中でする水折りが効果的です。
ハサミを使わないので、ハサミからのバクテリア侵入がありません。
しかし水切りとは違いこの方法が使えるのは、手でポキっと折ることが出来る花に限られてきます。
トルコキキョウ、リンドウ、キク等です。
水上がりが悪い、水下がりが激しい花には【湯揚げ】
花屋さんでは一般的ですが、割と知らない方法です。
でもあなたの家でも出来る方法です。
60℃~100℃のお湯を準備して下さい。
花が湯気で傷まないように新聞で包みます。
根元から1cm辺りを切り、直ぐにそのお湯につけてください。茎の先だけでいいです。
細い茎のもので10秒程度、太い茎のもので20秒~40秒程度つけておきます。
そののち素早く水に立てて下さい。
熱湯につけることによりバクテリアの死滅、導管の空気を抜くことができます。
お湯に浸かってた部分は変色するので水が上がった後に切り戻ししましょう。
注意:カラーやユリ等の茎に水分が多い花には適していません。
硬い茎の花には【燃焼】
火の熱で傷まないように湿らした新聞で花を包みます。
根元から1cm辺りを切り、更に1cm程を、コンロなどの火で焼きます。
炭化するまでしっかり焼きます。
その後直ぐに水に立てます。
水が上がったら炭状の部分は切り戻してください。
茎が硬く、水上がりが悪い花に適しています。
注意:ですが火を使うのでとても危険ですのでおすすめはしません。
枝物には【割る、裂く、叩く】
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枝物は全体的に水上がりがよくありません。
ハサミで切れない硬く太い茎は十文字に縦に割りましょう。
横には切れませんが縦にならハサミで割れます。
クリスマスローズはナイフで十文字に裂きましょう。
茎が比較的割れやすいものは、金づちなどで叩きます。
その場合、叩き潰すのではなく、叩いて茎の繊維をほぐすイメージで叩いて下さい。
吸水面が広がり水上がりがよくなります。
茎が木化した花には【削ぐ、剥ぐ】
アジサイやビバーナムなどの茎が木化してるものに適しています。
切り戻しをし、根元から3cm辺りを、ナイフやハサミで表皮を削ぎます。外皮一枚程度。
更に茎の中の綿状の部分が見えるくらい削いでください。
そしてその綿状のものを取り除いて下さい。
そうすることによって、茎の表面、中心部から水を吸い上げられます。
しかし露出部分が多いのでバクテリアの影響を受けやすいです。
ですので水が上がった後はその部分は切り戻して下さい。
アジサイは綿状の部分をとったところにミョウバンを擦り込むといいです。
それでも水が上がらなかったら【深水、逆さ水】
水切りや湯揚げをしても上がらなかった場合や著しく水が下がっている場合に試して下さい。
深水は新聞紙ですっぽりときつめに包み、水切りや湯揚げをします。
そして花の首元辺りまで浸かるくらい深い水に立てて置きます。
水上がりは非常に高くなりますが、長時間そのままですと葉や花が蒸れて傷んでしまいます。
なので水が上がったら速やかに適量の水に立てなおして下さい。
逆さ水は細かい葉が密集していて蒸れやすく、深水では傷んでしまう場合や葉物に適してますします。
花の部分を下になるよう逆さに持ち、葉の裏に水をたっぷりかけて下さい。花の部分にはかけないように。
その後、水切りや湯揚げなどの水揚げを行って下さい。
水が上がりましたら早めに葉にかけた水分を取り除いて下さい。
まとめ
水揚げ方法を色々ご紹介しましたが、この水揚げがしっかりとなされたかで花の日持ちも違ってくる、花屋さんにとってもすごく大事な作業です。
水揚げ、湯揚げ、水折などはあなたのお家でも出来ます、花を飾る前には是非水揚げを行ってから飾ってみて下さい。
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